札幌市の南に広がる真駒内保険保安林から石山・常盤へと続く森は、人口188万という大都市に近接した場所でありながら、エゾリス、キタキツネ、エゾモモンガ、テン、コテングコウモリ、エゾフクロウなどの野生動物や植物が共生して豊かな生態系を作っています。 しかし近年、火山灰採集地や資材置き場などの無計画な開発が進み、森が小さく分断されつつあります。
「森が山とつながり回廊として残ることによって、生態系のバランスが維持され、自然とともに暮らすことの豊かさを実感できます」と代表の小林さん。多様な生物が暮らしていくためには、孤立した狭い森ではなく奥山に続く回廊が必要なのです。
「真駒内・芸術の森緑の回廊基金」は、ゴルフ場開発反対運動をきっかけに1997年に活動を開始。市民一人一人の寄附によって森を買い上げ、市民共通の財産として残すという、ナショナルトラストの手法による保全活動を行っています。講演会や、毎年恒例のごみ拾い「クリンクリンウォーク」の開催、写真家の協力を得て制作したポストカード等の販売などを通じて寄附を募ってきました。2004年に活動の充実を図ってNPO法人格を取得、2006年1月現在の会員数は60名です。
2005年6月には、真駒内川右岸の河畔林の1画(280u)をトラスト第1号地として登記、2006年1月に隣接した6400uの第2号地を取得しました。
事務局の新田さんは「土地の面積は広くはありませんが、開発防止のためのクサビの役割を果たしてもらいたい」と言います。基金は1口500円から。この地域の森や原野をお持ちの方で、活動にご協力いただける方はぜひご一報くださいとのことです。
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トラスト2号地誕生のお知らせ・基金ご協力のお願い
1月24日にトラスト1号地の近くに土地(6400平方b)を取得しました。この土地は、トラスト1号地に隣接し、分譲の時に道路敷地のように残された土地です。形状は極端に細長ですが、広い面積を確保することが出来、トラスト2号地の役割は大きいと思われます。
これもひとえに会員の皆さま・ご支援いただいた方々のおかげと心より感謝しています。しかしながら、今現在基金が若干不足しており、早急に基金の充実を計らなければなりません。皆様方のさらなるご支援をよろしくお願いします。
(NPO法人 真駒内・芸術の森緑の回廊基金事務局より)
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